2016年 09月 22日
慢性疼痛に占められた脳を塗り替える。「痛みに関するもう1つのレッスンー慢性疼痛は可塑性の狂乱である」⑤
たった3枚の絵でだよ。
これだけ、それでも徹底して繰り返すことによって塗り替えた。
その視覚をイメージだけで。
これで、この医師が本人が苦しい慢性疼痛から抜け出した。
それだけ、脳の可塑性って思っているよりさらに脳は柔軟だ。
邪魔しているのは自分なのかもしれない。
彼は痛みを感じるたびに、ただちに視覚化を実行することにした。何を視覚化したのだろうか?脳がほんとうに変わり得ることを自分に言い聞かせる動機づけとして、自分が描いた脳マップを視覚化したのだ。まず慢性疼痛を被っている脳の絵を思い浮かべ、そのマップが、神経可塑性によってどの程度拡大したかに注目した。それから、痛みのない脳の絵を思い浮かべ、その状態に近づくよう、発火領域が縮小していくところを想像した。「私は、痛みそのものよりも冷徹になる必要があった」と彼は言う。後帯状回皮質や後部頭頂葉に視覚イメージを処理させるべく、あらゆる痛みに対して、対応するペインマップが縮小するところを思い浮かべたのである。42頁
脳はいかに治癒をもたらすか神経可塑性研究の最前線
ノーマン・ドイジ(著) 高橋洋(訳) 紀伊國屋書店
by c-dunk
| 2016-09-22 21:46
| 痛み