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たった一回の経験で成立する学習


デイビスらの実験では、ラットに最初、光が危険を表わす信号であることを学習させました。ラットはいくつかの群に分けられ、光を見せられた後、それぞれ数ミリ秒から1分未満の間隔をあけて足に電気ショックが与えられました。数日後、光だけを(電気ショックなしで)見せ、前と同じ時間間隔の後に大きな音を聞かせ、その音に対する驚きの反応が記録されました。

すべての群で、大きな音はマウスに驚きを引き起こしました。しかし、群によって驚きの程度が異なっていたのです。光と音との時間間隔が、ラットが以前に経験した光と電気ショックの時間間隔と同じ長さのときに、驚きの程度は大きかったのです。なんと、たった一度だけ光か1分遅れて電気ショックを受ける経験をしただけで、光が提示されてから同じ遅延時間で音を聞かせたとき、動物の驚きの程度は大きくなったのです。ラットは明らかに、光が足への電気ショックの前触れであること(何が何につながったか)を学習しただけでなく、「いつ」電気ショックがくるかを予期することまで学習したのです。つまりラットはほんの1回の経験で、出来事の間の関連について覚えていたということです。
記憶と情動の脳科学 ジェームズ・L・著


まだ読み終わってないのですが、ちょいと参考程度に。痛み・情動・記憶これら「病は気から」に通じるキーワードです。
by c-dunk | 2006-09-12 23:03 | 身心

走る迷走柔整師  ココロと身体はセット 設楽義勝


by c-dunk