トリガーポイント

このTPとは一体何であろうか、これまでもTPに関しては数々の仮説が提唱されてきた。これらには、①疼痛―スパズム-疼痛説(Travell.1940~)、②筋紡錘説(Hubbard.1996)、③ニューロパシー説(Gunn.1980)、④線維症説(Ficher.1995)がある。どの説もTPの特徴の一端を説明してはいるが、同時に矛盾点もいくつか抱えている。

 しかし、最近になって新たな報告がなされた、Cheshireら(1994)によれば、ボツリヌスA型毒素の注射はTPの不活性化に有効である。わが国においてもボツリヌス毒素の注射は、眼瞼痙攣や片側顔面痙攣の治療のために保険適用となっているが、この毒素は運動神経の末端から放出されるアセチルコリンを抑制する。したがって、筋収縮に必要なアセチルコリンが神経筋接合部において欠乏し、ある期間、筋収縮を起こさなくする。ボツリヌス毒素の作用から考えられるのは、アセチルコリンの以上な放出とTPとの間に何らかの関連性があるのではないかということである。

 Mense and Simons(2001)は、TPの形成に関して新たに「エネルギー危機説(Energycrisis hypothesis)」を提唱している。まず、中枢における何らかの異常により局所に運動神経末端からのアセチルコリンの過剰放出が起こる。この過剰放出が長期間持続すると、筋肉に固いしこりを生み出し、持続的な筋収縮により多量のエネルギーが消費される。このような状態ではエネルギーの供給が追いつかず、結果的にサブスタンスPやCGRPが放出され筋周囲の一次求心線維を刺激する。

 したがって、ボツリヌス毒素の注射により筋収縮が中断され、同時に多大なエネルギー消費による一連の機能異常が改善される。なお、なぜアセチルコリンの過剰放出が引き起こされるのかはいまだに解明されていないが、中枢神経系の一時的な機能障害(異常)によるのではないかと考えられている。

筋・筋膜痛のメカニズム 生司喜信  歯界展望Vol.100 No1 より抜粋
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>なお、なぜアセチルコリンの過剰放出が引き起こされるのかはいまだに解明されていないが、中枢神経系の一時的な機能障害(異常)によるのではないかと考えられている。

ここだけなんですが、トリガーポイントもついに「中枢神経系の機能異常」ってのが問題になってきてしまったようです。また脳ですか、ということは心の問題でもあるということで、全人的に治療していかなければダメだってことです。
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# by c-dunk | 2005-11-11 17:45 | 痛み | Comments(0)

筋緊張亢進による痛み

筋の収縮が持続して、緊張が高まると、痛みが現れる。緊張がさらに高まって攣縮(spasm)、さらに筋・筋膜痛症候群が発生すると、痛みが次第に増強する。パーキンソン病の筋固縮も筋肉痛を生じる。

 痛みの基になる筋緊張亢進には、筋肉の傷害によるもの、筋肉以外の組織に外傷や病変があって、反射性に起こるもの、不安、情動緊張、抑うつ状態などの心理学的障害によるものなどがある。

 たとえば、骨折があると、傷害部位から侵害受容線維を伝わって脊髄にインパルスが送られ、痛みを生じる。このインパルスは同時に反射活動を引き起こす。この反射活動は、交感神経反射と屈筋反射を含む、交感神経反射は血管を収縮させる。屈筋反射は関節を曲げる筋肉の収縮である。この状態が長く続くと筋肉からも痛みが発生するようになる。その結果痛みばかりではなく、反射活動も強まり、反射性収縮に参加する筋肉の数も増える。胸壁や腹壁の筋肉がこの反応に巻き込まれると、呼吸運動が妨げられる。高齢者の場合、たった2本の肋骨の亀裂骨折で、重篤な呼吸障害に陥ることがある。

 攣縮に伴う筋肉痛は一般に虚血筋の収縮によるとみられている。攣縮が血管を圧迫して血流を阻害する。その結果緊張が高まった筋肉で、虚血と収縮が起こり痛みを生じる。

臨床医のための 痛みのメカニズム 横田敏勝 著より引用

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>痛みの基になる筋緊張亢進には、筋肉の傷害によるもの、筋肉以外の組織に外傷や病変があって、反射性に起こるもの、不安、情動緊張、抑うつ状態などの心理学的障害によるものなどがある。

筋の傷害といったら、明らかな挫傷とか打撲しかないわけで、心理学的障害しか残らないですよねこれ読むと。


>攣縮に伴う筋肉痛は一般に虚血筋の収縮によるとみられている。攣縮が血管を圧迫して血流を阻害する。その結果緊張が高まった筋肉で、虚血と収縮が起こり痛みを生じる。

虚血筋とくればまた交感神経の興奮に行き着いてしまうわけですね。


>筋の収縮が持続して、緊張が高まると、痛みが現れる。

最初のこの1行だけだと、姿勢と使いすぎもありえそうだけど、それだけじゃ痛みになるっつうエビデンスはありませんと。
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# by c-dunk | 2005-11-11 14:49 | Comments(0)
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免疫と自然治癒力のしくみ 生田哲 著より引用


肩こり、腰の痛み、手足の痛みと堂々と書いてありますが。院内に掲示しても「へぇ~ストレスってたいへんですね」とみなさん。紹介で来て下さる患者さんもストレスの話してもイマイチなんですよね。かえってストレスに触れないほうが、うまく治療が進んだりするので、へなちょこから卒業するのは当分先ですね。
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# by c-dunk | 2005-11-10 23:18 | ストレス | Comments(1)

虚血筋

酸素が欠乏すると、局所がアシドーシスに陥る。それに伴って血漿プレカリクレインが活性化され、高分子量キニノゲンからブラジキニンを産生する。アシドーシスがあるとブラジキニンを分解するキニナーゼIも阻害され、ブラジキニンが蓄積する。ブラジキニンは強力な発痛物質で、筋肉に分布する痛覚線維を刺激する。また、痛覚線維の感受性を高めるプロスタグランジンE2(PGE2)の産生を促す。

血流が不足すると、まずクレアチンリン酸、次いでATPが枯渇する。やがて筋細胞内にアデノシンが蓄積する。アデノシンは細胞外に遊離され、痛覚線維を刺激する。

K+、ブラジキニン、アデノシンなどの発痛物質は神経線維を興奮させる濃度に達しなくても、痛覚線維を過敏化する。過敏になった痛覚線維は筋収縮に反応して興奮する。

臨床医のための 痛みのメカニズム   横田敏勝-著より引用

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筋肉の酸欠と血行障害で痛みを発することの確認。過敏になった痛覚線維は筋収縮に反応して興奮するわけだから、ちょっと無理に動いただけでもこの状態だと痛みを発するということでよいんですよね。わからんのは虚血筋という状態が交感神経の興奮だけで起こるのか?ってとこなんですよ。
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# by c-dunk | 2005-11-10 20:36 | 痛み | Comments(1)

許容範囲

 痛み受容器がさほど強くない刺激を長期にわたって受けた場合、順化という作用が働きます。脳に伝わる痛みの情報が実際に減少するのです。この反応から、脳と神経系が、重要でない情報を見分ける力を持っていることがうかがえます。順化が働いて脳が痛みの情報を無視できるようになることが、慢性的で「不要な」痛みとつき合う際の1つの目標になります。

 これはちょうど逆の反応が起きる可能性があるのが、心臓や腎臓といった器官の病気などによって、強く急激な痛みの刺激を受けた場合です。この場合、患部からの痛みの情報を伝える神経の働きが「促通」されるーつまり、より敏感になることがあります。促通とは「ワンインドアップ」とも言い、痛み受容器が促通すなわちワンインドアップされていない場合に比べ、はるかに低いレベルの刺激で、痛みの情報が脳に伝わるようになる現象です。

 「ワンインドアップ」には、促通された痛み受容器が、直接刺激を受けたときだけでなく、別の形態のストレスが(身体活動や感情の起伏などに伴って)心身にかかったときにも苦痛の信号を脳に発信しはじめるという、もう1つの側面があります。つまり、さまざまなストレスを受けるたびに、体の特定の部位が集中的に反応してしまうわけです。その結果、促通された範囲はますます緊張し、事態がより悪化します。

 上記のような痛みの2大特性は、感じる痛みの大きさや、どの程度まで許容できるかという範囲は、脳が痛みの情報をどう解釈するかにおおいに依存していることを示しています。痛みと直接的原因に対してどのような手を打つにしても、それとは別に、自分が受けるストレスのレベル全体を落とす努力が必要です。それによって痛みの程度はかなり左右されうるのですから。

痛みに勝つ:ナチュラルな方法   レオン・チャイトー著より引用

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「脳が痛みの情報をどう解釈するか」これによって、痛みの大きさが決まるわけです。自分の体の1部のすぎない脳に勝手に決めさすわけにはいきませんよね。自分の心で脳を変えるしかないわけです。ここで登場するのが認知行動療法ってやつなんでしょうね、治療室にいる間に一撃で心の変化を起こすような魔法のきめ台詞でもあればいいんですが、、、なんせ「へなちょこ」ですから、邪魔だけはしなように気を付けていますが。
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# by c-dunk | 2005-11-10 15:36 | 痛み | Comments(0)

思い込めば、痛くない!

チクッ、もう怖くない?「思い込み」で痛み軽減
記事:共同通信社
提供:共同通信社
【2005年10月31日】
注射の針が刺さるときなどに、「痛くない」と思い込むと実際に痛みの軽減につながることを、西宮協立脳神経外科病院(兵庫県西宮市)の小山哲男(こやま・てつお)医師と米ウェークフォレスト大のロバート・コグヒル助教授らが29日までに確かめた。
 小山医師らは、米国人の男女10人に参加してもらい実験。熱さが痛みとして脳に伝わるように、小さな金属片で熱の刺激を右足のふくらはぎに与えた。
 15秒間隔で信号音を聞かせた後に48度の熱を、30秒間隔の音の後に50度の熱を与えることを繰り返し、音と熱の刺激のパターンを思い込ませた。
 次に15秒間隔の音の後にパターンとは異なる50度の刺激を与え、脳活動の様子を磁気共鳴画像装置(MRI)で調べたところ、30秒間隔のときに比べ、痛みを感じる情動系領域の活動が低下していた。参加者に聞いた痛みの程度を数値化して分析すると、痛みが約3割減っていた。
 小山医師は「〓心頭を滅却すれば火もまた涼し〓ということをある程度裏付けた。注射の前に痛くないと医師が患者に伝えたり、患者が思い込むことは根拠がある鎮痛法だ」と話している。


これもプラセボ効果でしょうか。迷走を開始以前なら「病は気から」だよなと、それだけでしたが今では間違いなく起こる体の反応だと考えています。プラシーボや自然治癒力は本当にあるんですよ、やっぱり。
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# by c-dunk | 2005-11-10 09:51 | 痛み | Comments(0)

椅子がこわい

まず、この本読みました。

変形や狭小などの構造的な問題や姿勢、筋力低下で痛みが起こると当然のように考え、運動器のどこかに負担がかかっているので痛みが出ると・・・当然です。ず~と、そういわれてます。
 整形外科の先生方が、従来の診断と治療を行なうわけですがみごとに失敗します。そこで登場するのがなんと心療内科です。そして心療内科で治療し、紆余曲折があったとはいえ、治癒にいたっちゃうわけです。

ちょっとまてよ。これは心因性であって普通の腰痛はこれには該当せんぞ、そう考えるのが普通でしょ、よっぽどストレスが強くて起こった心因性の腰痛だと。この本が何万部売れたか知りませんが、ほとんどの人はそう考えたと思うんですがどうなんでしょう?

ところが、迷走柔整師は、走ってしまいました。うちに見えている患者さんにあなたの腰痛はストレスですと・・・患者さんは引いていきました。
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# by c-dunk | 2005-11-09 23:21 | 痛み | Comments(0)

迷走のはじまり


「組織の実質的あるいは潜在的な傷害に結びつくか、このような傷害を表す言葉を使って述べられる不快な感覚、情動体験である」

これが、痛みの定義です。流して読んでました、後半の部分はスポーツ傷害しか勉強しようとしてこなかった自分にとって関係ないと・・・

「情動体験」これがミソだったわけですが、心がとてつもなく痛みに関わっていたことを痛感したまではよかったのですが、今まで大して勉強してないとはいえ、かなりぶち壊され迷走がスタートすることになってしまいました。


仕事中は暇なので、指令どおり作っちゃいました。
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# by c-dunk | 2005-11-09 20:58 | Comments(0)

走る迷走柔整師  身体と心だ湘南深沢ニコニコ整骨院 設楽義勝


by c-dunk