2016年 03月 23日
慢性疼痛とマインドフルネス
慢性疼痛とマインドフルネス
認知行動療法とマインドフルネスというより最近は合体しているようですが、内科開業医のお勉強日記さんに認知行動療法(CBT)とマインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)を比較した研究がアップされていました。効果があるようです。そこで現状ではいろいろ組み合わせて第3世代の認知行動療法と呼ぶようです。
若年・中年(20-70歳)慢性腰背部痛に対するマインドフルネスをベースにしたストレス低減法(MBSR: Mindfulness-based stress reduction)
結論と知見
慢性腰背部痛成人において、MBSRあるいはCBT治療は、通常ケアに比べ、26週目腰背部痛の大きな改善を認め、機能制限改善も認める。MBSRとCBTのアウトカム上の差は有意出ない
MBSRは慢性腰背部痛患者において治療オプションとして有効という示唆
MBSR マインドフルネス・ストレス低減法とは
- 集団プログラムで標準的なプログラムは8週間、週1回2時間セッションと1日45分の瞑想を中心とした日々のホームワーク。マインドフルネス瞑想の実践を重視する
- 呼吸瞑想 呼吸に注意を集中する
- 座位瞑想 呼吸から全身、音、感覚、思いや感情に注意を集中する
- ボディスキャン つま先から頭まで順番に注意を集中する
- ヨーガ瞑想 動作の中で身体に注意を集中する
- 生活瞑想 日常の生活動作、歩行、食事などに意識を集中する
- マインドフル瞑想にを通じて、「日判断的な気づきによって特徴づけられる注意のむけ方」、「内的、外的体験をあるがまま受容する態度」「衝動的でない、注意深い気づきを伴った行為」などが育まれる
- ボディスキャンや座位瞑想では、自ら積極的に痛みの感覚に対する暴露を行いながら、なおかつその体験に対して破壊的な認知、情動的反応、即自的な行動を起こさないという在り様が繰り返し訓練される
- 痛みに対する恐怖などの感情的苦痛や破壊的思考、日適応的な行動反応が減少し痛みにたいするアクセプタンス(受容)が促進される
- 移りゆく思考や記憶、感情をマインドフルな気づきのなかで観察することを続けることで、思考や記憶、感情を現実とは区別して、単なる心の出来事としてとらえるという在り様(脱中心化)も発達する
- 痛みに反応して起こるネガティブな解釈や予想、不安や恐怖などを客観的に距離をおいてとらえられるようになり、それからくるネガティブな影響を減少させることにつながる。
- 注意の制御力を高めることを通じて痛みへのとらわれを軽減し、「今ここ」も有意義な日常生活へ注意を手中することを促進する
参考文献
マインドフルネス 基礎と実践(日本評論社)
・マインドフルネス瞑想の基礎の構成要素としての注意訓練による脳内変化
・慢性疼痛とマインドフルネス
痛みが起こるのには、心と身体の両方が関わっています。
慢性痛に関する学説や治療法は数多くありますが、
どの説も、慢性痛の症状があるなら、身体だけではなく、
心にもその原因があるという大原則は一致しています。
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by c-dunk
| 2016-03-23 21:05
| 痛み