人気ブログランキング | 話題のタグを見る

筋肉なんだよ、とにかく

筋肉痛の痛覚受容機構 理学療法15巻5号
川喜田健司、伊藤和憲、岡田薫
MPSとFMの病態生理学より抜粋
MPSの定義にあるTRPの検出にはトレーニングが必要とされている。また、臨床上の筋肉痛はTRPの活性化による関連痛とみなすため、臨床症状の改善にはTRPそのもの活性をおさえることが重要となり、診断と治療部位が原理的に同一となる。TRPの成因については、組織損傷による末梢侵害受容器の感作、索状硬結に関しては筋小胞体からのカルシウム漏出による筋拘縮とされてきたが、近年終板の異常興奮を原因とする説もある我々は遅発性筋痛を限局した筋に作成するとTRP様の部位が発現することから、その成因に筋損傷による末梢侵害受容器の感作が重要であると考えている。


運動した後に起こる筋肉痛、トレーニング時に筋線維増殖のきっかけとなる筋の損傷は、トリガーポイント形成の為の筋の微小損傷と同じかも。

運動生理学20溝 勝田茂著
運動後にみられる筋線維の構造的変化
疲労困憊に至るまで運動を行なった筋では、A帯やZ線の乱れあるいはミトコンドリアや筋小胞体の膨張など、筋損傷の兆候とみられる変化、運動終了直後に早くも観察される。運動後にみられるこのような変化は、実験的に筋を高濃度のカルシウムを含む溶液に浸漬しても同様に生じることから、運動により筋形質中の遊離カルシウム濃度が高まることが、筋損傷を招くおもな要因であると考えられる。


筋痛のある筋から採取したサンプルを電子顕微鏡で観察すると、Z帯や微細構造の異常が観察されるようなのですが、損傷部位は広範囲でないため筋生検したサンプルから微細損傷の異常を見つけ出すの簡単ではないようです(この写真と文献が行方不明で捜索中)。遅発性筋肉痛も筋損傷があるのにその筋を痛くてもストレッチしたほうが痛みが軽減するとこなども非常に似てる。

交感神経の興奮により筋緊張があると、伸張性の筋活動が起こった時この筋損傷が起こり易い?とかなぜこの筋損傷からトリガーポイントができる人とできない人がいるのかやはり謎だ。

ただし、治療戦略はかわらないのだが・・・
by c-dunk | 2006-06-06 19:41 | 痛み

走る迷走柔整師  ココロと身体はセット 設楽義勝


by c-dunk