人気ブログランキング | 話題のタグを見る

さらに。

筋肉が記憶するということが、確かにありそうなもんだ。
このあと顎の筋肉の話が出てくるのですが、これは西原説にも似たような話がどっかあったきがするが・・・・

玄侑
筋細胞は、他の、たとえば皮膚細胞なんかと違って一生入れかわらない。だから何らかの記憶の機構を想定できるわけですね。それは神経細胞と一緒ですよね。

養老
そうです。ただし、筋細胞を作っている物質は絶えず入れ替わりますよね。だけどシステムとしてはそのまま存続しています。ですから、どこかに物を残しておくっていうことは可能なはずなんですよ。でもそれはおそらく、たとえば分子が1000個以上になったら、タンパク質を作り始めるとか、そういう単純な機構じゃないはずです。「システムとして」記憶しているはずなんです。ちょうどわれわれの脳の記憶と同じような機構を、筋肉でも物質レベルでやっているはずなんです。そうするとそれが植物にあっても不思議はないんですよ。じゃそれは具体的にどのようにして可能かということは、まだわかんないんですよ。

玄侑
物質といっても、量子論的に見れば、それはほとんど実体がないと言ってもいいくらいですね。

養老
いや。この記憶の話は、量子まで持って行かなくても十分に答えが出る。

玄侑
でも、つめれば量子へ行くわけですから、もし話を量子に持っていったら通じないというのは、ちょっとマズイんじゃないかと・・・・

養老
いや。量子まで持って行かなくても十分に答えが出る。そういう仮説を作れるということです。物質にまで持っていけば、現在の科学の枠組みの中で答えが出るという確信がありますよ。その種の記憶は、決して謎ではないんです。ただ、われわれが今それを具体的に解く仮説を持っていないっていうだけなんです。なぜ持っていないかというと、身体がどうやって記憶するのかというような問題意識を持っている人が、科学の中ではきわめて少ないんですよ。

by c-dunk | 2007-06-27 06:41 | 筋肉

走る迷走柔整師  ココロと身体はセット 設楽義勝


by c-dunk